Glossary ・ 用語 ・ 紙片の日本史
木簡(もっかん)とは
——書いて、削って、また書いて、捨てる
意味
木簡とは、木の板を細長く削って、その上に墨で字を書いたものです。
紙が貴重だった時代、日々の実務は木の上で行われました。荷物の付け札、勤務の連絡、名簿、練習——平城京の木簡には、そういうものが残っています。
仕組み
- 削って書く——薄い板を用意し、墨で書きます。
- 削って直す——間違えたら、表面を小刀で削り取ってまた書きます。削り取ったくずを「削屑(けずりくず)」といい、これも大量に出土します。
- 捨てる——用が済めば捨てられます。捨てられて土に埋まったから、千三百年後に読めるのです。
残ったのは、捨てられたから
大事にしまわれたものではありません。その日の用が済んで、いらなくなった板です。だから、そこに書いてあるのは制度でも思想でもなく、その日の用件でした。
平城宮の東南の隅から出た削屑には、三文字だけが残っています。
病不参
病気なので、出勤しません。——千三百年前の役人の欠勤連絡が、そのまま残っています。捨てられたことが、残った理由なのです。
出典:平城宮宮域東南隅出土の削屑「病不参」=超詳細版②。
この言葉が出てくる紙片
- 平城京の木簡(迷い馬の告知札/「病不参」の欠勤連絡 ほか)
(今後、木に書かれた紙片が増えるたび、ここに加わります。)
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