Glossary ・ 用語 ・ 紙片の日本史

天文方(てんもんかた)とは
——幕府の、空と暦の役所

意味

天文方とは、江戸幕府で天文観測と暦づくりを司った役職です。

いま私たちはカレンダーを買いますが、江戸時代、暦を作るのは幕府の仕事でした。日食や月食がいつ起きるかまで、暦は先に書いてあります。だから、空とずれた暦は、直さなければなりません。それを担ったのが天文方です。

仕組み

役所に、外から人が来る

寛政の改暦のとき、それをやれる人間が、幕府の天文方の中にいませんでした。幕府は1795年(寛政七年)、大坂にいた民間の学者・高橋至時を江戸へ呼び、天文方に抜擢します。

同じ年、下総国佐原の商人・伊能忠敬が五十一歳で隠居を許され、この至時に入門しました。師は十九歳年下。役所であるはずの天文方が、このとき、学びたい人の行き先になっています。五年学んだ忠敬は、五十六歳で蝦夷地へ歩き出しました。

至時が1804年に没すると、長男の高橋景保が二十歳で天文方を継ぎました。忠敬の地図は、師の子の代まで、この役所とともにあります。

この言葉が出てくる紙片

(今後、天文方にかかわる紙片が増えるたび、ここに加わります。)


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